問い合わせフォームから送られたメッセージは、たいてい六つの道のどれかで消えます。迷惑メールフォルダに入る、誰も見ていないアドレスに届く、「返信」ボタンがお客様ではなくフォーム自身のアドレスに向かう、スマートフォンに通知が来ない、フォームは「送信しました」と表示するのに実際には送られていない、あるいはメッセージは届いたのに誰が返事をするか決まっていない、という六つです。その多くは、定期的な試し送信と担当者一人を決めることで気づけます。以下では、それぞれの道、フォームを確かめる手順、訪問者に送る自動返信の文例を紹介します。
訪問者がフォームに記入したということは、御社を見つけて連絡しようと決めたということです。メッセージが届かなくても、訪問者はそれを知りません。返事が来ないことだけを見て、別の会社に連絡する可能性が高くなります。だからこそフォームは、ホームページの中でもっとも確認されないのに、もっとも確認が必要な部分の一つです。
メッセージが消えうる六つの場所
迷惑メールフォルダ
フォームのメッセージは、フォームサービスやホームページのサーバーが御社のドメイン名義で送ることがよくあります。どのサーバーがその名義でメールを送ってよいかを示す設定がドメインに欠けていると、受け取る側がメールを怪しいと判断し、迷惑メールに振り分けることがあります。この設定の技術的な名前は SPF と DKIM で、ひと言でいえば「このメールは本当にこのドメインから来たのか」という問いに答える記録です。ドメインの管理画面で追加します。
誰も見ていないアドレス
フォームを作ったときに入れたアドレスは、年月とともに忘れられがちです。もう誰も使っていない「info」アドレス、退職した社員のメールボックス、事務所のパソコンでしか開かないアカウントなどです。技術的にはメッセージは届いていますが、読む人がいません。社員が辞めたときやアカウントを閉じたときに、フォームの送り先アドレスもあわせて見直せば、この穴をふさげます。
働かない「返信」ボタン
フォームサービスが自分のアドレスからメッセージを送ると、メールの「返信」ボタンが訪問者ではなくサービスのアドレスに向かうことがあります。フォームの設定で、訪問者が入力したメールアドレスが返信先になっていなければ、返事がお客様に届かないことがあり、それに長いあいだ気づかないこともあります。
来ない通知
メッセージが正しいメールボックスに届いても、そのメールボックスが誰のスマートフォンにも設定されていない、あるいは通知が切られていれば、誰かがパソコンを開くまで目に入りません。夜や週末に届いた問い合わせは、こうして何日も待つことがあります。
「送信しました」と出るのに送られないフォーム
訪問者には「メッセージを送信しました」と表示されますが、実際にはメッセージは出ていっていません。フォームサービスの無料プランの月間送信上限に達した、ホームページの更新でフォームの接続が変わった、入力欄の一つが壊れた、といったことが考えられます。外からはほとんど何の兆しもなく、たいていは試し送信をして初めてわかります。
決まっていない担当者
メッセージが複数の人に届くと、それぞれが「ほかの誰かが返事をするだろう」と考えがちです。メッセージは読まれたのに返事はされていない。お客様から見れば、届かなかったのと同じことです。
フォームを確かめる手順
週に一度の短い確認で、上の問題の多くを、お客様が気づく前に見つけられます。
- 外から記入する:事務所のパソコンではなく、スマートフォンのモバイル回線で記入し、訪問者と同じ画面を見ます。
- 別のアドレスを使う:メール欄に会社のアドレスではなく個人のアドレスを入れます。こうすると「返信」ボタンの向かう先もあわせて確かめられます。
- 時間を控える:メッセージがいつメールボックスに届いたか、スマートフォンに通知が来たかを見ます。
- 迷惑メールフォルダを開く:受信トレイになければ、まずそこを見ます。そこにあれば、原因はおそらくドメインの設定です。
- 返信してみる:届いたメッセージに「返信」で返事をし、その返事が個人のアドレスに届くかを確かめます。
- 記録する:確認した日付と結果を一行のメモに残します。問題が起きたとき、いつから続いているのかがわかります。
訪問者に届く自動返信
フォームを送った訪問者に短い確認メールが届くようにしておくと、二つの役に立ちます。訪問者はメッセージが届いたことを知り、御社は試し送信のときに、このメールが訪問者に届くかどうかを確かめられます。文例です。
件名:お問い合わせを受け付けました:[会社名]
「[お名前]様、ホームページのお問い合わせフォームからお送りいただいたメッセージを受け付けました。営業時間内にご返信できるよう努めております。その間に急ぎのご用件がございましたら、[電話番号]または WhatsApp でご連絡ください。[会社名]」
自動返信に訪問者のメッセージを貼り付けるより、届いたことだけを知らせれば十分です。そうすれば、訪問者が書いた情報がむやみにもう一度メールで行き来せずに済みます。
返事の担当者の決め方
フォームのメッセージには、担当者を一人と、代わりを務める人を一人決めます。担当者が休暇や病気のときは代わりの人が引き継ぎ、この引き継ぎは頭の中ではなく文字で残します。メッセージが複数の人に届く場合は、返事をした人が「対応済み」と印をつけるか、共有のチャンネルに短いメモを残します。こうすれば、二人が同じお客様に別々に連絡してしまうことも防ぎやすくなります。営業時間内に届いたメッセージにはその日のうちに一度返事をする、といった最初の返信の目標を会社として決めておくと、担当者の優先順位がはっきりしやすくなります。
フォームそのもの:項目は少なく、説明ははっきり
フォームの個人情報の扱いは、メッセージの行方と同じくらい大切です。訪問者には返事をするのに必要なことだけを尋ね、業務に要らない項目はフォームから外します。送信ボタンの近くに、情報の使い道を説明した個人情報の取り扱いページへのリンクを用意します。フォームのメッセージをどのアカウントに置き、どれくらいの期間残すかも最初に決めておきます。これらの点は個人情報保護の決まりに沿って進め、必要に応じて弁護士に確かめることをおすすめします。
ありがちな誤りと、代わりにすること
| ありがちな誤り | 代わりにすること |
|---|---|
| ホームページを作ったときに一度だけフォームを試す | 試し送信を決まった習慣にする |
| フォームのメッセージを個人のメールアカウントに転送する | 会社の共有で長く使うアドレスに送る |
| 「詳しくはお電話で」と返事をすませる | 訪問者の質問に文字で具体的に答える |
| フォームを唯一の連絡手段にする | フォームの横に電話と WhatsApp のリンクも置く |
毎月のフォーム点検リスト
| 確認項目 | 理由 |
|---|---|
| 今月フォームに届いたメッセージにすべて返事をしたか | 返事のない問い合わせに早めに気づけます |
| サイト内のすべてのフォームが同じアドレスに送っているか | 見積もりや商品ページにある二つ目のフォームを忘れずに済みます |
| 未入力の項目を知らせる文言はわかりやすいか | 訪問者が誤りに気づいて直せます |
| フォームのメッセージの写しを別の場所にも残しているか | メールが消されても、問い合わせを見つけ出せます |
| 問い合わせがどのページから来たかもあわせて記録しているか | どのページが問い合わせを多く生んでいるかがわかります |
| 自動返信に載せた電話番号は最新か | 急いで電話したお客様が正しい番号につながります |
よくある質問
問い合わせフォームと WhatsApp ボタンはどちらがよいですか。
それぞれ向いている訪問者が違います。WhatsApp はすぐに質問したい人に、フォームは詳しい依頼を文字で残したい人に向いています。両方を用意すれば、訪問者が自分に合う方法を選べます。
フォームから届く自動の迷惑メッセージにはどう対処しますか。
フォームの最後に簡単な確認の手順を加えたり、自動プログラムだけが記入する隠れた項目を設けたりすると、こうしたメッセージをかなり減らせることがあります。確認の手順は、本当の訪問者の手間にならない程度に簡単にしておくことが大切です。
削除したフォームのメッセージは取り戻せますか。
フォームサービスの中には、届いたメッセージの写しを自社の管理画面に残しているものがあります。そうした画面があれば、そこから見つけられます。そのため、使っているフォームサービスがメッセージをどこに、どれくらいの期間残すのかを知っておくと役に立ちます。
社内でフォームのメッセージを見られるのは誰にすべきですか。
返事を担当する人と、その代わりの人が見られるようにします。フォームの情報は個人情報なので、社内の広い範囲にメッセージを転送しないのが望ましいでしょう。
毎日、受信トレイを確認する必要がありますか。
通知が正しく設定されていれば、毎日手で確認する必要はないかもしれません。それでも通知が止まることもあるため、一日の終わりに受信トレイと迷惑メールフォルダを軽く見ておくのは安心できる習慣です。
大事なメールを広告の山に埋もれさせない
Kılman のメール管理の自動化は、メールアカウントを確認して迷惑メール、広告、実在の人からのメールを分け、実在の人からのメールにラベルを付けます。大事なメールは Telegram で知らせて返信の下書きを提案し、返信は Telegram から直接書けます。毎日の要約では、何通届き、そのうち何通が迷惑メールだったかがわかります。最初の二週間は観察だけを行い、どの差出人がどれくらい届き、どのメールが開かれていないかを見ます。削除とラベルのルールは、お客様の承認なしには動きません。誤って分類されたメールを指摘すると、ルールが更新されます。詳しくはメール管理の自動化のページをご覧ください。
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