研修 · 第3講

どのデータを集め、どこに置くべきか

データを集めるのは簡単に見えます。列をもうひとつ、質問をもうひとつ。問題は後から来ます。誤って集めたデータを直す費用は、誤って書いた規則を直す費用よりはるかに大きくなります。規則は一か所にありますが、データはあらゆる場所に積み上がるからです。

なぜ後から直すと高くつくのか

規則を変えれば、その効き目はその瞬間から始まります。項目を変えると、過去に集めた記録はすべて古い形のまま残ります。こうして形がふたつになり、報告はその両方を数えなければなりません。記録の数が増えるほど、この区別そのものがひとつの仕事になります。

よくある間違いは三つです。誰も使わない項目を集めること。同じ顧客が複数の行に散らばるのを放っておくこと。項目名が時とともにずれていくのを放っておくこと。三つとも最初は害がないように見えて、後から報告を壊します。

三つの規則

使わない項目は集めない

項目ごとに問いをひとつ。この情報はどの判断を変えるのか。答えが出ないなら、その項目も要りません。集めたのに使われないデータは、記入の手間と保管の責任を同時に連れてきます。

一人の顧客に一行

同じ人が別の経路から書くたびに新しい行が開くと、顧客の数は実際より大きく見えます。人を見分ける固定の項目を決め、記録がその項目を軸に更新されるようにしてください。

項目名は固定する

列の名前を変えると、その名前を読むあらゆる場所で静かに空が返ることがあります。名前は一度決めたら動かさないこと。変えるなら、まず読んでいる場所の一覧を作ってください。

データはどこに置かれているか

集めることと同じくらい大切な二つ目の問いです。どの仕組みがデータを持っているか、誰が触れられるか、どれだけの期間置くか、消してほしいと言われたときどう消すか。この四つの答えが書かれていなければ、データは集めたが引き受けてはいない、ということになります。

法律の側は別の記事で扱いました。AIとデータ保護:あなたのデータはどこへ行くのか。この講は何を集めるかを見て、あの記事は集めたものがどこに置かれるかを見ています。ひとつの問いの二つの面です。

集めておられる項目が役目を果たしているか、一緒に見直せます。ご連絡いただければ十分です。

よくある質問

今は使わないが後で要るかもしれないので集めておくのはどうですか?
たいていは良い考えではありません。後で要る項目は、加えた日より後の期間しか埋まらず、今日から集めても過去は埋まりません。その一方で、記入の手間と保管の責任は今日から直ちに始まります。
同じ顧客が二つの経路から書くとどうなりますか?
人を見分ける固定の項目がなければ記録が二つに分かれ、報告では顧客が二人に見えます。経路を別の項目に持たせ、記録を一行で更新すれば、この水増しは起きません。
項目名を変えなければならない場合はどうしますか?
まずその名前を読んでいる場所の一覧を作ってください。報告、自動化の手順、書き出し。一覧なしの改名は、エラーを出さずに空を返す結果を生むことがあります。
古い記録が別の形の場合はどうしますか?
道は二つです。古い記録を新しい形に移すか、報告に両方の形を見分けさせるか。記録が少ないうちは前者が、増えてしまったら後者のほうがリスクが小さいことがあります。
小さな事業でもここまでの規律が要りますか?
ふさわしい時期は始めるときです。記録が少ないうちは費用も小さいからです。同じ秩序を後から作るなら、積み上がった記録まで直すことになります。