自動化は組み上がり、チームが引き継ぎました。それで、役に立ったのでしょうか。このレッスンは一つ目のレッスンで書いた基準値へ戻り、測定記録表を埋めます。どの物差し、どの値、どう測り、どの判断につながったか。
この連載は仕事をひとつ選ぶところから始まりました。そのあと工程を書きものにし、データを決め、道具を選び、流れを組み、システムをつなぎ、例外に決着をつけ、仕事をチームへ引き継ぎました。このレッスンは振り返りと、その先を扱います。
測る理由は報告書を作ることではありません。測定はふたつの問いに答えます。組んだものはその仕事をしているか、そして次の一歩は大きくすることか止めることか。数字がないと、どちらも言い合いになります。
前提は、一つ目のレッスンで書いた基準値と、少なくとも一か月は動いている流れです。基準値がなくてもこのレッスンは役に立ちますが、最初の測定は比べものではなく、新しい基準値になります。
自動化でいちばん測りやすいものは、たいてい役に立ち方がいちばん小さいものです。記録が何件通ったか、通知が何通出たか、システムが何時間立っていたか。これはシステムが動いていることを示すもので、仕事がよくなったことは示しません。
役に立つ物差しは仕事そのものから出てきます。一つ目のレッスンで選んだ仕事のどちら側が気になっていましたか。物差しはそこにあります。
ひとつの仕事が最初から最後までどれだけかかるか、そのうちどれだけが手で直されるか、お客さまがどれだけ待つか。判断に入る物差しはこれらです。
記録が何件通ったか、知らせが何回出たか、例外が簿に何件あるか。仕事の物差しを説明するのに要りますが、それだけでは足りません。
チームがその仕事をどう感じているか、お客さまが何と言うか。数字にはなりませんが、一行として表に入ります。数字の裏にある理由はその行が背負っています。
表は一枚に収まり、一行がひとつの物差しを持ちます。欄は、測定が答えるべき問いに対応しています。ひとつの欄が空のままだと、その行は次の測定で比べられません。
測る前に表を埋めるのと、測ってから埋めるのは違います。先に埋めればどう測ったかの行は動かないままで、あとから埋めると回ごとに少しずつ違う測り方になります。
五つ目の欄は判断です。この行が何につながったか。空のままだと、表は測定の記録ではなく数字の並びになります。
一つ目のレッスンで仕事の一覧を作り、ひとつを選んで、その基準値を書きました。その仕事が週に何回くり返されていたか、一回にどれだけかかっていたか、そのうち何回で直しが要ったか。
そのページを今開いてください。測定の土台はそこにあります。基準値がなければ今日の数はそれだけではよくも悪くもなく、ただの数です。
基準値を見積もりで書いたのなら、表にもそう書きます。見積もりと測定を比べるのは、ふたつの測定を比べるのと同じではありません。この覚え書きが、あとで読み違えるのを防ぎます。
下の四つの物差しで、たいていの自動化ではその仕事を語るのに足ります。全部をいちどに測る必要はありません。一つ目のレッスンで気になっていた側から始めます。
どの物差しにも数え方があります。数え方を書かずに測ると、二回目には別のものを測ることになります。
仕事が最初から最後までどれだけかかるか、そのうちどれだけが待ちか。待ちはたいていかかる時間より大きく動きます。
記録が何件手で直されたか、何件が例外簿に入ったか。ふたつは別に数えます。ひとつは誤りで、もうひとつは決めごとの外の場合です。
仕事のどれだけが流れを通っているか。狭い戸口から始めた流れでは、この割合は時とともに変わり、ほかの数にも触れます。
測る間隔は、測るものがどれだけ速く変わるかによります。毎日測るとたいていの仕事では雑音が出ます。数は動くのに、理由は何曜日かということです。月ごとに測ると、困りごとを見せるのが遅くなります。
よくある整え方はこうです。最初の一か月は週ごと、そのあとは月ごと。最初の一か月に多く測るのは、よくなったのを見るためではなく、数え方そのものを落ち着かせるためです。
除いた日を書いておくことが大切です。書いていないと、六か月あとに数の跳ねた理由が思い出せず、その跳ねが自動化のせいにされます。
測定は望んだ向きに出ないことがあります。それは自動化が役に立たなかったという意味ではありません。まずその数が何を語っているかを見ます。
見込みは三つあり、三つとも答えが違います。順に外していきます。
数え方が変わったか、除いた日を数え入れたか、出どころが替わったかもしれません。これを先に外さないと、見当違いの仕事に手をつけます。
流れが仕事の小さな部分だけを運んでいるかもしれません。そのときは全体の時間はほとんど動きません。範囲の物差しがそれを見せます。
詰まりが自動化した一歩ではなく、その前か後にあるかもしれません。工程地図をここでもう一度開きます。
自動化から出るいちばん多い結果は時間です。この時間を書いておかないと見えなくなります。仕事は軽くなるのに、だれもそれを示せず、次の自動化には説き伏せが要るようになります。
時間がどこへ行ったかを書くことは、自動化が返したものを手に取れるものにし、大きくする判断にも入ります。
新しく生まれた仕事も書いておくと、この表は正直なままです。九つ目のレッスンにある持ち主のいない仕事は、たいていここ、空いた時間の隣に現れます。
測定がよく出ると、最初に浮かぶのはたいてい同じものをどこにでも置こうという考えです。道は三つに分かれ、三つは同じものではありません。どれを選んだかを表に書きます。
判断は、測定のどちら側がよく出たかによります。範囲が低いうちに新しい仕事を開くと、動いている流れを半端なまま置くことになります。
及ぶ範囲を大きくする、つまり狭い戸口を通る割合を上げること。範囲の物差しが低ければ、次の一歩はたいていこれです。
ふたつ目の店、ふたつ目のチーム、ふたつ目の品ぞろえ。工程地図は写しますが、データと権限の行は書き直します。
一覧で待っているふたつ目の仕事へ移ること。一つ目のレッスンの点をつける表を、ここで二度目に開きます。
大きくすることは、組み立てをくり返すことではありません。組み立てのどの部分がそのまま移り、どの部分を書き直すかを最初に分けます。そうしないと、二度目の組み立ては一度目の半分の手間で、誤りは倍になって出てきます。
順はこうです。まず写すもの、次に合わせるもの、最後に束ねるもの。
先送りの行を空にしておかないことです。一度目で片づかなかったことは二度目にひとりでには片づかず、ふたつ分になります。
どの自動化も大きくすることを求めているわけではありません。組んだあとその仕事はしていても、返ってくるものが世話の重さに見合わないものもあります。これを書いておくと、自動化を失敗としてではなく測定の結果として閉じる道が開きます。
止める判断も表に書きます。どの物差し、どの値、どの日付にどの判断で閉じたか。
止めた流れは消さずに閉じ、その記録は残ります。同じ仕事が一年後に戻ってきたとき、組み立ての控えと工程地図はまだそこにあります。
一つ目のレッスンでその事務所は、掲載サイトの広告から来る問い合わせを追うことを選びました。基準値はこう書かれていました。週に八十件、それぞれに平均して二時間ほどのうちに返事が行き、問い合わせのいくらかは夕方どきに行方知れずになっていました。
六か月目の終わりに、事務所は測定表を二度目に埋めます。比べるのは一つ目のレッスンのあの行の上でです。
待ちの行:はじめは最初の返事が平均で二時間、今日は四十分あたりにとどまっています。どう測ったかも書かれています。サイトの記録が入った時刻と最初の返事の時刻との差、平日、祝日は除く。
範囲の行:問い合わせのすべてが流れを通っているわけではありません。電話で来る用向きはまだ手で入れていて、これが全体の時間の物差しを下へ引いていません。判断の欄にはまず範囲と書き、新しい仕事は開きません。
例外の行:簿には六か月で十九件あり、そのうち十一件は同じ三つの場合から来ています。三つとも決めごととして流れに入り、残る八件は手で決めます。この行が世話の重さを見せています。
空いた時間の行:事務所の受け持ちの週に六時間が空き、そのいくらかは待ちの一覧を見直すことに、残りは下見の話に向かっています。新しく生まれた仕事も同じ行に書かれています。
この事務所の判断は、大きくすることではなく広げることになります。電話で来る用向きも同じ流れに入れることです。ふたつ目の仕事は、範囲が上がったあとに一覧から選ぶ行として表に控えられます。
今週、測定表を開いて、動いている流れの最初の行を埋めてください。六か月待つ必要はありません。最初の測定が比べものでなくても、二度目の土台になります。
測定記録表をダウンロード (xlsx) · どの物差し、基準値、今日の値、どう測ったか、どの判断かを欄にした一枚の表。測定の暦、空いた時間、大きくする判断の欄も入っています。
下のものは測定からではなく、測定の組み立て方から出てきます。共通しているのはこうです。どれもシステムでは不具合として見えません。
今日の数は書かれますが、比べる土台がありません。話は数の上ではなく、感じの上で進みます。
二度目の測定では少し違う数え方になります。ふたつの数は比べられるように見えて、同じことを語っていません。
千件を処理したと報せます。仕事がどれだけかかるか、そのうちどれだけが直されたかは測られないままです。
時間の物差しが動かないからと流れを失敗と数えます。ところが仕事の小さな部分が流れを通っていて、困りごとはそこにあります。
測り、数を書き、判断はつながれません。数か月あとには表が埋められなくなります。
返ってくるものが世話の重さに見合わない流れが、だれも閉じる話をしないために何年も世話の一覧に残ります。
測定のひと回りが終わったとき、この一覧のどの項目にも答えられるなら、測定は落ち着いたと見ます。
測定の話に出てくることばです。物差しを同じ名で呼ぶことが、この表を六か月目にも読めるままにします。
このレッスンで連載を閉じました。物差しを選び、基準値へ戻り、数の裏にある理由を書き、大きくすることと止めることの判断を分けました。課程はここで仕上がります。
次のひと回りはふたつ目の仕事から始まります。そのために一つ目のレッスンの一覧と点をつける表をもう一度開きます。
仕事の一覧、三つのものさしで点をつけること、そして基準値。測定が比べる土台はそこで書かれました。
引き継ぎ確認表とひとつの扉。空いた時間の隣に生まれた仕事は、そこで持ち主を得ます。
研修の部分の全体と、その後に加わったモジュール。
測定表をご一緒に埋めたい場合はお書きください。基準値から一緒に出してまいります。
WhatsAppでお見積もり