自動化の話がいちばんよく止まるのは道具ではなく、書かれていないプロセスです。仕事は回っているのに、どう回っているかが誰の紙にもありません。このレッスンでは、選んだ業務を最初から最後まで書き出し、書いたものを確かめることを扱います。
第1レッスンでは、どの業務から始めるかを選びました。このレッスンは、その業務を書き出すことを扱います。プロセス地図は自動化の下書きであり、その業務が今日どう回っているかの記録です。構築の話をしに座ったとき、相手に手渡す書類もこれです。
書き出すのは難しそうに見えませんが、多くの事業がここで止まります。理由は文章力ではありません。プロセスが誰かの頭の中に住んでいて、手順を説明していくと「場合による」という言葉にぶつかり、そこで止まってしまうのです。このレッスンでは、その言葉の開き方も扱います。
前提: 第1レッスンの業務の棚卸し表と、選んだパイロット業務。手元にないなら先にあのレッスンを。このレッスンはその成果の上に立っています。
書かれていないプロセスは、ないのではなく、見えないだけです。仕事は回ります。回している人が何をすべきかを知っているからです。困りごとは、その人が休みに入るとき、辞めるとき、あるいは仕事が二人に分かれるときに出てきます。
見えないプロセスの二つ目の代償は、自動化のときに現れます。作る人に説明されたプロセスと実際に回っているプロセスが違えば、出来上がった仕組みは本当の仕事ではなく説明された仕事を自動化します。その差は最初の例外で見えてきます。
地図は六つの見出しでできています。五つは第1レッスンで出会ったもので、ここにもう一つ加わります。役割と時です。六つが埋まれば、プロセスは書かれたとみなします。
仕事がどこで始まりどこで終わるか。始まりの出来事と終わりの基準が書かれないと、地図の範囲がぼやけ、話は広がり続けます。
順にこなす仕事。どの手順にも主語と動きと成果があります。成果のない手順は、たいてい手順ではなく習慣です。
道が分かれる場所。分かれ目ごとに、何の基準を見るのか、それぞれの道がどこへ向かうのかを書きます。基準がなければ判断は人に残ります。
どの情報がどこから来て、どこへ書かれるか。この見出しは第3レッスンの入力なので、項目名はできるだけはっきり書いてください。
想定した道が動かないときに何が起きるか。記録がどこで待ち、誰が引き継ぎ、仕事がどう閉じるか。書かれていない例外は自動化を静かに止めます。
誰がやり、いつやり、どれだけ待てるか。同じ手順を二人がやるなら二人とも書きます。順序と待ちの限度も地図の一部です。
地図は手順ではなく境から始めてください。仕事がどこで始まりどこで終わるかが書かれないと、話は広がり続けます。見積もりの流れを話していたはずが入金へ、そこから経理へ移り、地図は終わりません。
境は二文で引きます。始まりは出来事であって意図ではありません。「顧客がフォームを送ったとき」に始まるのであって、「顧客に対応したいと思ったとき」ではありません。終わりは基準です。「見積もりが出て記録に書かれたとき」に終わるのであって、「顧客が満足したとき」ではありません。
境は狭く保ってください。広い地図は書かれないまま残り、狭い地図は書かれ、作られ、それから広がります。第1レッスンのパイロットの基準はここでも通ります。
手順を書くときは一つの型を守ってください。誰が、何をし、何が出るか。この型は、抜けた主語も、成果のない手順も見えるようにします。「記録が確認される」という文では、誰が確認し、確認から何が出るのかが曖昧です。それは手順ではなく願いです。
説明を聞きながら書き取るより、業務をしている人に一度最初から最後までやってもらい、横で見てください。説明されたプロセスと実際に行われるプロセスの差は、たいていここで見えてきます。
各手順の頭に誰かが立ちます。営業担当、経理、システム。主語がないと、引き継ぎのときその手順は持ち主のないものになります。
一つの手順には一つの動きが入ります。「記録を作って顧客に折り返す」は二つの手順です。分けないと、前をやって後ろを忘れたとき、誰も気づきません。
手順の終わりに何が生まれたかを書きます。作られた記録、送られたメッセージ、更新された項目。成果は次の手順の入力です。
手順に番号を振り、そのあとは番号を変えないでください。話の途中で手順が割り込んだら、間の番号を与えます。そうすればチームの誰もが同じ手順について話せます。
判断の分かれ目は道が分かれる場所で、地図でいちばんよく飛ばされる部分です。手順を平たい列として書くと、プロセスは紙の上では動いて見えます。現実では、最初に違う場面が来たところで枝分かれします。
分かれ目ごとに三つを書きます。何を見るのか、どの基準で分かれるのか、それぞれの道がどこへ行くのか。三つが書かれていれば判断はプロセスの中に残ります。一つ欠けると判断は人に戻り、自動化はその地点でためらいます。
判断が寄りかかる項目や情報。金額か、地区か、顧客の種類か、書類があるかどうか。見るものが項目なら、その名前も書いてください。
分かれの規則。「大口の顧客」は基準ではありません。「年間契約のある顧客」が基準です。基準が書かれると、判断は繰り返せるものになります。
それぞれの選択肢が一つの手順につながります。つながらない選択肢は例外に落ちます。それも書きます。開いたままの道は、仕組みの中で静かに落ちる記録を意味します。
例外は会話の中で自然には出てきません。尋ねられて出てきます。業務をしている人は普通の流れを説明します。その人にとって例外はすでにありふれたことになっているからです。
つかまえるいちばん実際的な道は、手順ごとの終わりに一つの問いを繰り返すことです。ここで何がうまくいかなくなり得るか。各手順で尋ねれば、例外は順に出てきて、地図は現実に近づきます。
例外は別の一覧ではなく、属する手順の横に書いてください。別の一覧に置かれた例外は構築のときに見落とされます。流れを作る人は手順を追って進むからです。
地図のどの手順も何かの情報で動いています。この手順ではその情報を印します。どの項目がどこから来て、どこへ書かれ、どの手順で読まれるのか。この印しづけが第3レッスンの直接の入力になります。
項目名は解釈せず、そのまま書いてください。フォームに「連絡先」とあるなら地図にも「連絡先」と書きます。代わりに「電話」と書くと、構築のときに二つの名前のあいだに突き合わせの隙間ができます。
最後の項目が大事です。必須の項目が空のとき流れが何をすべきかが書かれないと、システムはたいていその手順を静かに飛ばします。これがのちのレッスンで扱う静かな不具合の元です。
誰といつがないと地図は半分のままです。手順の持ち主が書かれないと、引き継ぎで仕事は持ち主のないものになります。待ちの限度が書かれないと、遅れた仕事に気づけません。何が遅いのかを言う基準がないからです。
時は速さの約束ではなく待ちの限度として書いてください。「返事が来なければ知らせが出る」のように。この書き方は、チームにも、これから作る仕組みにも同じことを言います。
地図は確かめずに使いません。やり方は簡単で、名前は引き継ぎ試験です。プロセスを知らない人に地図を渡し、仕事を最初から最後までやってもらいます。その人が尋ねる問いの一つ一つが、地図の隙間を指しています。
試験の最中は答えず、書き留めてください。答えると隙間はふさがったように見えますが、地図は欠けたままです。問いが尽きたとき、地図は誰かがあなたの場所に入っても仕事を回せる成熟に達しています。
試験を通った地図は構築の話に入れます。通らない地図は、自動化より先に整理を求めているプロセスを指しています。
地図がいちばんよく止まるのがこの言葉で、たいていは知識の欠けではなく名前の欠けです。業務をしている人は場面を見分けていますが、名前を付けていないので説明できません。
言葉を開く道は、抽象的に尋ねるかわりに具体的な例を求めることです。「どんな場合に変わりますか」という問いはたいてい答えを得ません。「直近の三件ではどうしましたか」という問いは、場面を一つずつ引き出します。
方法を一つの流れの上で最初から最後までたどってみましょう。例はサービス業の事業所の見積もりの流れを通りますが、手順は業種と関わりなく働きます。
境: 流れは、顧客がサイトから見積もりフォームを送ったときに始まります。見積もりが顧客に届き、記録に書かれたときに終わります。入金はこの地図の外です。
手順: 担当が記録を作ります。成果は作られた依頼記録です。担当が依頼を読み、範囲を決めます。成果は範囲の覚え書きです。担当が価格表から金額を計算します。成果は見積もり金額です。担当が見積もりを整えて送ります。成果は送られた見積もりです。担当が記録を新しくします。成果は書かれた記録です。
判断の分かれ目: 範囲を決めるとき、依頼が標準の役務に収まるかを見ます。基準は、役務の一覧に対応するものがあるかどうかです。収まれば金額は価格表から出し、収まらなければ技術の担当に尋ね、流れはそこから続きます。
例外: フォームが欠けて届いたら、担当が不足の知らせを送り、記録は待ちに入ります。技術の担当が応じなければ、記録は責任者の共通の場に落ちます。同じ顧客から二つ目のフォームが来たら、最初の記録を新しくし、新しい記録は作りません。
データ: フォームから来る項目は氏名、電話、地区、役務の見出し、説明です。電話は必須で、空で届くと流れは止まります。見積もり金額は計算で作られ、記録に書かれます。
役割と時: すべての手順の持ち主はその地区の担当で、控えは事務の責任者です。依頼は届いた日に読みます。返事が出なければ翌日に知らせが出ます。
引き継ぎ試験: 地図を経理の社員に渡します。三つ尋ねられます。価格表はどこか、技術の担当にどう尋ねるか、二つ目のフォームが来たときどの記録を新しくするか。三つとも地図に書き入れ、試験をもう一度します。
このレッスンの見返りは、第1レッスンで選んだパイロット業務の地図を描くことから来ます。ひと区切りの時間と一度の引き継ぎ試験で足ります。
出来上がった地図は第3レッスンの入力になります。あちらの項目辞書は、この地図で印した項目から組み立てられます。
境を引く前に書き始めた地図は伸び続け、終わりに届きません。話は隣の流れへ滑り、手元に使える書類が残りません。
「記録が確認される」のように主語も成果もない文は手順ではありません。構築のときその行は問いに変わり、流れをもう一度話し直すことになります。
平たい列として書かれた流れは紙の上では動き、現場では枝分かれします。書かれていない枝は構築のあと例外として戻ってきます。
すべての例外をいちばん最後に集めると、構築のときに見落とされます。例外は属する手順の横にあるべきです。
地図に項目を自分の言葉で書くと、構築のときに突き合わせの隙間ができます。システムにある名前が基準です。
確かめていない地図は、書いた人の頭の中の流れを説明します。隙間は、プロセスを知らない人の問いによってしか見えてきません。
地図が構築の話に入る前に、下の項目すべてにはいと言えるほうがよいです。欠けた項目があるなら、地図はまだ整っていません。
地図の話に出てくる用語です。チームでこの言葉を分け合うと、プロセスをめぐるやり取りが短くなります。
このレッスンでは、パイロット業務の地図を描き、引き継ぎ試験で確かめました。地図に印した項目は、次のレッスンの直接の入力になります。顧客データをどの項目で集め、どう書き、どこに置くか。
第1レッスンに戻りたいときは、そこに業務の選び方と三つの基準があります。この地図がどの業務のために描かれたかは、あのレッスンで決まります。
どの項目を集め、どう定義し、どこに置くか。このレッスンの項目の印しがそこへ入ります。
業務の選び方、三つの基準、パイロット。この地図がどの業務のものかはそこで決まります。
研修セクションの全体と、あとから加わったレッスン。
ご自身のプロセスを一緒に描きたいときは、ご連絡ください。地図を一緒に埋めていきます。
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