お客様が電話で注文をします。寸法が伝えられ、色の話をし、受け渡しは「週末ごろ」と言われます。数日後、仕上がった品がお客様の思っていたものと違うことがわかります。
注文の行き違いは、注文を受ける数分のあいだに始まる場合があります。この記事では、電話や店頭、メッセージで注文を受ける小さな事業者で見られることのある五つの失敗と、それぞれが招きうる結果、代わりにできることを取り上げます。
⚡ シナリオ例:あるカーテン・椅子張りの工房では、注文を電話、店頭、メッセージで受けており、寸法は紙に書いたりスマートフォンに控えたりとまちまちです。誤った寸法でカーテンを縫ってしまったことをきっかけに、工房はどの注文も同じ項目のメモで受け、お客様に読み上げて確かめることにしました。この習慣は、作り直しが必要な注文を減らす助けになりえます。
注文の行き違いはどこで始まりうるか
注文の行き違いは、作業のときではなく、注文を受けたときに始まることがあります。 急ぎの電話や混み合う店頭では、いくつかの情報が抜けることがあり、その抜けは作業が終わってはじめて気づかれる場合もあります。
次の表は、五つの失敗と、それぞれが招きうる結果、代わりにできることをまとめたものです。
| 失敗 | 結果 | 代わりにできること |
|---|---|---|
| 注文を頭の中にとどめておく | 時間がたつと細部が混ざることがある | 注文を受けたその場で書く |
| 情報が欠けたまま締める | 寸法、数量、色が違ってしまうことがある | 決まった質問で情報を埋める |
| 納品日を見込みで伝える | 約束した日に間に合わないことがある | 作業の状況を見て日を伝える |
| お客様と確認しない | 作業後に行き違いがわかることがある | 注文をお客様に読み上げる |
| 従業員ごとにメモが違う | 作業する人がメモを読み取れないことがある | 全員が同じメモを使う |
1. 注文を頭の中にとどめておく
忙しいときに受けた注文を、あとで書くつもりで頭の中にとどめておくと、細部が混ざることがあります。 同じ日に似た注文がいくつか入ると、どの寸法がどのお客様のものかがあいまいになることもあります。
注文を受けたその場で一か所に書いておくと、あとで別の場所へ写す手間も減らせる場合があります。同じ情報を何か所にも書くことで起こりうる問題は、同じ情報を二度入力してしまう理由を取り上げた記事で紹介しました。
2. 情報が欠けたまま注文を締める
寸法、数量、色、型番などの情報が欠けると、作業のやり直しにつながることがあります。 お客様が一部の細部を伝え忘れることもあり、注文を受ける側も毎回同じ質問をするとは限りません。
どの注文でも尋ねる決まった質問をいくつか用意しておくと、抜けを減らせる場合があります。品物が棚にあるのか、注文を受けてから届くのかもその質問の一つになりえます。二つのやり方の違いは、在庫を持つか受注後に仕入れるかを取り上げた記事で扱いました。
3. 納品日を見込みで伝える
注文がいつできるかと聞かれたとき、作業の状況を見ずに伝えた日は、あとで守れなくなることがあります。受け渡しの方法、つまり取りに来てもらうのか送るのかを話していない場合にも、別の行き違いが生まれることがあります。
納品日は、順番待ちの仕事と材料の状況を見て伝えるのが適切です。材料が仕入れ先から届く場合、そちら側の遅れについては仕入れ先の納品が遅れたときにできることを取り上げた記事で紹介しました。ここで扱うのは、お客様から注文を受けるときに伝える日です。
4. 注文をお客様と確認しない
注文を受けたあと、お客様に短く読み上げるか文面で送ると、作業を始める前に行き違いに気づく助けになりえます。
確認では、三つの点が大切になりえます。
1. 何を、いくつ、どんな仕様で
品名、数量、寸法、色などをお客様と一緒に見直すと、違って受け取られていた細部が見えてくることがあります。
2. いつ、どのように受け渡すか
納品日と、取りに来てもらうのか送るのかをもう一度伝えると、双方が同じ見通しを持つ助けになりえます。
3. 変更があれば誰に伝えるか
あとで変更したくなったときに誰に連絡すればよいかをお客様が知っていると、変更が抜け落ちにくくなる場合があります。
5. 従業員ごとに注文の取り方が違う
注文を受ける人がそれぞれのやり方でメモを取ると、作業する人がメモを読み取りにくくなることがあります。 紙に書く人もいればスマートフォンに書く人もいると、注文の一部が作業する人に届かない場合があります。
注文を受ける手順を短い手順書にまとめ、全員が同じように使うと、この違いを小さくできる場合があります。仕事を書いた手順で伝えるか、見せて伝えるかについては、作業手順を書くか、そばで教えるかを取り上げた記事で扱いました。
注文受付の仕組みをつくる
仕組みづくりの出発点としては、いくつかの項目を持つ簡単な注文メモで足りる場合があります。同じメモを、注文を受けた人から作業する人へ引き継ぐこともできます。
| 項目 | 必要な理由 |
|---|---|
| お客様と連絡先 | 確認や変更のときに誰に連絡するかがわかる |
| 品物と仕様 | 何を作るかを寸法、数量、色とともに示す |
| 納品日と受け渡し方法 | いつ、どのように渡すかを思い出させる |
| 受けた人 | 聞きたいことがあるときに誰に尋ねるかがわかる |
| 確認の状況 | 注文をお客様に読み上げたかどうかがわかる |
抜けや誤りのある注文は、のちにお客様からの苦情につながることがあります。そうした件を記録して追う方法は、苦情管理を始める前の準備を取り上げた記事で紹介しました。
まとめ
顧客の注文の行き違いは、注文を頭の中にとどめる、情報が欠けたまま締める、納品日を見込みで伝える、お客様と確認しない、従業員ごとにメモの取り方が違う、といったことから生じることがあります。受けたその場で書く、決まった質問で埋める、お客様に読み上げる、全員が同じメモを使う、といった工夫が行き違いを減らす助けになりえます。仕組みは簡単な注文メモから始められます。
よくあるご質問
顧客の注文を受けるとき、どんな失敗が起こりえますか?
注文を頭の中にとどめる、情報が欠けたまま締める、納品日を見込みで伝える、お客様と確認しない、従業員ごとにメモが違う、といったことが挙げられます。
注文を受けるとき、何を尋ねればよいですか?
品名、数量、寸法、色などの仕様と、納品日や受け渡し方法を尋ねるとよいでしょう。どの注文でも同じ質問をすると、抜けを減らす助けになりえます。
なぜ注文をお客様に読み上げるのですか?
読み上げると、違って受け取られていた細部に作業前に気づく助けになりえます。その結果、作り直しが必要な仕事が減る場合があります。
納品日はどう決めればよいですか?
順番待ちの仕事と材料の状況を見て日を伝えるのが適切です。取りに来てもらうのか送るのかを最初に話しておくと、行き違いを避ける助けにもなります。
従業員が同じように注文を受けるにはどうすればよいですか?
注文を受ける手順を短い手順書にまとめ、全員が同じ項目のメモを使うと役立つ場合があります。作業する人もメモを読み取りやすくなることがあります。
注文受付の流れを一緒に見直しませんか
注文をどこに書き、どうお客様と確認し、どう作業する人に届けるか。この流れを一緒にすっきりさせることができます。
💬 WhatsAppで見積もりを依頼初回相談は無料です。
